お嫁入されるお嬢様用にと、正絹縮緬の袱紗に家紋を入れて大小色違いで作らせて頂きました。左は「古代紫」45cmの小さい手袱紗タイプ、紫は冠婚葬祭で使えるお色ですが、少し濃い目の紫で染めさせていただきました。
また右は「利休」68cmとやや大きめの、ちょっとした品物も包めるいわゆる風呂敷タイプ、お抹茶のような上品な色合いに染まりました。
色味に関してはお客様からのご要望を私が職人さんに直接説明して染めて頂くわけで、最終、職人さんの感覚と技量にお任せといったところではありますが、伝え方によっては意図しない色味で出来上がってくる可能性もあるわけでそう言う意味では責任重大ではあります。
今回のまず「古代紫」に関しては「染料の粉をほんのひとさじ分位多めに」とお伝えした結果、意図したとおりの、またお客様のご要望通りのほんの僅か濃い目に染め上がりました。
また「利休」に関しては生地見本帳にある色番号を指定して伝えました。利休は少し黄色がかった「黄利休」という色があります。明らかに黄色が強めの感じで、意図しない色ですので「決して黄色に寄らないように」とだけ伝えて染めてもらいました。
私たちはお客様と職人さんの間に立つ、いわばプロデューサーのような存在。的確で端的な言葉で伝えれるよう、日頃から色だけではなく、色々な感覚を磨いておく必要があるなとあらためて感じています。
正絹縮緬手ふくさ45cmは並生地。正絹縮緬風呂敷68cmは重目生地
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