「朱」の掛袱紗に別染めで家紋を入れてのご注文を頂きました。家紋は藤輪に
剣片喰(ふじわにけんかたばみ)垂れ下がるように描かれることの多い藤を円にして描いた美しい家紋です。
外輪のモチーフの藤は中臣鎌足の末裔である藤原一族がもちいた紋の一つで、藤原氏がとても栄えたことから、それにあやかる意味もあって、藤紋が普及していったとされています。本来の外輪は丸で表現するのが一般的なところ、藤を円に型取りバリエーションを変えて表現しさらに剣片喰と合体させた辺りに一族の繁栄を願う強い思いがあったのではと思う。
朱は赤ともエンジとも微妙に違う。まるで紅を指したような初々しい明るさがあります。昔はお嫁入りに持たせるお色といえば朱が一般的でしたが、今では紫などの慶弔両用で使えるお色で作られる方が多くなりました。
ただ紫が慶弔専用とは言いましたが、掛袱紗の場合、金の房が付いていることもあり、主に御祝い事でできるだけ丁寧にという場合に使う事が多いので、御祝用です。
もし弔事でも掛袱紗をつ言う場合は弔事専用のグレーの掛袱紗がありますのでそちらをお使いください。こちらは房も銀色で完全な弔事仏事専用になります。
切手盆・仏事弔事専用に銀でネーム入れ
同じ家紋で朱と紫の両方お作り頂きましたが、比較してみると改めて朱の美しさを再認識させられました。本当に美しい色合いです。
朱はお嬢様のお嫁入り用にとお考えならば今も昔も外せないお色かもしれませんね。
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