日頃何気なく使っている「ふくさ」という言葉、それでは風呂敷との違いは?と聞かれて明確に答えられる方は少ないのではないか・・。「ふくさと風呂敷の違い」について説明ををしてみます。
写真は「袷ふくさ」別誂52cmと「風呂敷」68cmの大きさの比較。
袷ふくさ52cm(家紋入り)で金封を包む
風呂敷(正絹白山紬)68cmで品物を包む
「用途」で区分け
用途での区分けの説明に関しては、そもそも「風呂敷」がなぜ風呂敷と呼ばれているのか、その言葉の由来を聞けば納得できます。
「水は方円の器に従い、風呂敷は方円の器を包む」方形の布で物を包み運搬する。古くは奈良時代にまでさかのぽります。正倉院御物の中にも舞楽の衣襲包みとして用いられたものが残っています。平安時代になると「平裏」(ひらつつみ)と呼ぱれるようになり、一般庶民が衣類を平裏に包んで頭上運搬している絵姿も残っています。
江戸時代になると、入浴の際着物を包み、入浴後広げて敷いてその上で着衣したことから『風呂敷』と呼ばれるようになりました。元禄頃に「包み]と「風呂敷」の融合がなされ、平裏も包む道具としての風呂敷と呼ばれるようになったようです。
お風呂用の着物包み・・なるほどです。
つまり包む用途が”品物”の場合を「風呂敷」と言います
「大きさ」で区分け
ふくさも風呂敷もどちらも”一枚の布”という点は同じですが、「手ふくさ」は45cm「袷ふくさ」は52cm~57cm、台付ふくさは45㎝程の大きさしかありませんので、そもそも品物を包むのは難しい。小さなお菓子包みでも難しい・・やはりこれ位の大きさの物は金封を包むのが主な目的。包む用途が”金封”の場合「風呂敷」とは分けた別の呼び名として「ふくさ」と呼びます。
逆に風呂敷は、品物を包むのが主な目的となるため、大きさは68cm以上の物になります。
まとめ
ふくさは「手ふくさ」「袷ふくさ」「金封ふくさ」「台付ふくさ」「掛袱紗」など、いろいろな種類がありますが「金封ふくさ」と「掛袱紗」を除いてその他は、すべて何かを包むための風呂敷形状の布のことを言います。
もちろん45㎝の手袱紗を45㎝の小ぶりな風呂敷と呼んでも差し支えないですが、せっかくなら、正しい分類上の名前で呼んでみましょう。
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