仏事で使う場合の袱紗の種類について書いて見ました。仏事で袱紗を使うのは、お葬式や法事で香典やお布施などを包んで持参するという場面。仏事事の場合、お祝い事とは違い、あまり派手にせず、ひっそりさりげなくが基本、そこに敬う気持ちを込めて丁寧に。
これらの事を頭において、ケースバイケースに合わせて適切な袱紗を選んでいただけたらと思います。仏事で使う袱紗の種類を下にご紹しました。わからない事がありましたらご質問ください。
金封ふくさ
取り急ぎ駆け付け弔う
いわゆるサイフ式のふくさ。財布式の金封ふくさは、仏事の様々なシーンにおいて、とても扱いやすい袱紗です。袱紗を広げポケット状になったところに金封を挟むだけ。 出し入れが本当に簡単です。
出しやすさはもちろん渡しやすさといった点でも数ある袱紗の中でも最も手軽な袱紗です。ふくさ自体を台代わりに使えば、立ったままの葬儀の受付でも安心。左開きで使用します。
手ふくさ
形式ばらずさりげなく弔う
“手ふくさ”とはサイズが50cm前後の小いさな風呂敷のことを言います。ですからこのタイプは「小風呂敷」敷と呼んでも「手袱紗(ふくさ)」と呼んでも、どちらでも差し支えありません。一般的にはもう少し小さい45cmのものを使用されている方が多いのではないでしょうか。
仏事ではお葬式等で香典やご仏前などをお渡しする際や、法事などでお布施をお渡しする際に手ふくさを使ってお渡しすれば形式ばらず、さりげなくとてもスマートな印象です。
使い終わった後は小さく畳んでしまえるのも利点。また色を紫にしておけば仏事に限らず御祝事、冠婚葬祭全般に使えます。 柔らかく手になじむ感触、素材は正絹縮緬(ちりめん)がおすすめ。
袷ふくさ
少しだけ格式をもって弔う
使い方は”手ふくさ”と同様ですが、白いキレの裏地が付いており、表裏の袷になっているので袷ふくさと呼ばれています。
袷のため厚みもあり、手袱紗と持ち比べてみると、どっしりとした感触です。仏事での使用の場合は、定番の紫か仏事専用の銀鼠などもおすすめです。表地の素材は正絹100%の白山紬などのシャンとした生地が型崩れしたりせずおすすめ。縮緬を裏地と合せて仕立てると縮緬生地自体が寄ってくるためあまりおすすめはしません。
表地は正絹ですが裏地の白のキレはポリエステルなどの人絹生地、白の正絹生地は、それが正絹である証なのですが、年月とともに黄ばんでくるため裏地には正絹ではないものを使用するのが一般的。