「丸に唐団扇」という珍しい家紋での掛袱紗と袷ふくさでのご依頼です。
団扇(うちわ)の家紋は大別して以下の三種類があるようです。
(1)竹製の骨に紙を張った、いわゆる団扇としての図柄のもの。
(2)天狗などが持っている羽根のような団扇
(3)戦いの場で武将などが采配を振る時に使う軍配団扇
団扇と扇は似ていると言えば似ているが、似て非なるもの・・しかし「万葉集」の中に団扇を扇として歌ったものがあることからも昔から団扇と扇との区別はやや曖昧なところもあったようです。
「源平盛衰記」でも戦いの旗印として登場していることから、軍配団扇紋は平安中期にはすでに用いられていたことがわかっている。現代でこれに似たものがあるとすれば相撲の軍配。これが意味合いや用途などからもこの流れを汲んでいるのではないかと思う。
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