掛袱紗・塩瀬8号重目、染め色「松葉」でのご希望のため別誂えでの製作です。家紋は「丸に三つ柏」柏の葉三枚を円の中に配置したもので、日本の10大家紋のひとつでもあり比較的ポピュラーな家紋です。
この「三つ柏」に限らず「蔦」等の葉脈がある家紋の場合、葉脈が4本の物と3本の物があります。紋帳等には4本の物が掲載されていることが多いことから、標準では4本だとは思いますが、ご自分のところの家紋が何本か注意深くご確認ください。
さて、この葉脈の本数が違う理由について少し考えてみたいと思います。
【間違えて作った説】
うーーん(-_-;)という感じですが、昔は今のようにコピーやデジカメなんてない時代ですから、聞き間違え、見間違え、伝え間違いは十分に可能性としてはあるかもです。
【4は縁起が悪い説】
日本人にとって4はあまり好まれない数字。店頭でのお客様で「結納で使うので4よりも3がいい」と本来葉脈4本のところ3本で風呂敷を作られたお客様もありました。それゆえ、これもないとは言えない・・ただ本来は元の図案というのはたとえそれが好まれない4という数字のものであっても、縁起云々と全く無関係なものとは思いますが・・。
【本家と分家の関係説】
分家も当然ながら本家と同じ家紋なわけですが、分家の立場としては本家の上をいくわけにはいかない、少し控えめで・・という理由で葉脈の本数を減らしたという理由。
これは三つ柏や蔦の葉脈の本数に限ったことではなく、他の家紋でも同じ例があります。「葉の枚数を少なくした」「線の太さを細くした」など、分家が本家に対して今流行の”忖度”してということでしょうね。こちらの理由が一番信憑性が高いように思います。
たかが家紋ではあるのですが、いろんな観点から家紋を考察してみると昔の日本の社会構造が垣間見えたりして興味深いですね。
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